
こんにちは!表参道原宿で美容院を経営している美容師の戸来です。
「石鹸シャンプーを使ったら、くせ毛が治った」という話を聞いたことがありませんか?
これがもし本当なら、くせ毛で悩んでいる方はとっても気になりますよね。
でも・・・
「そもそも、くせ毛に石鹸シャンプーがいい理由って?」
「石鹸シャンプーにはデメリットもあるんじゃないの?」
実際にはこのような不安や疑問をお持ちの方も多いかもしれません。
そこで今回は、くせ毛に石鹸シャンプーは効果があるのか?というテーマで、その特徴とメリット・デメリットについて美容師の僕がわかりやすく解説していきたいと思います。
くせ毛でお悩みの方は、ぜひじっくりとお読みくださいね!
目次
石鹸シャンプーとは?本当にくせ毛にいいの?!
石鹸シャンプーとは、その名の通りシャンプー代わりに「石鹸」を使って髪を洗うことです。
固形石鹸を使って洗髪することもありますし、「石鹸シャンプー」として販売されている製品で髪を洗う場合も含まれます。
石鹸シャンプーという製品は、石鹸成分をベースとして作られた液体のものが多いです。
どちらにしても、固形石鹸で洗うのか、もしくは液体石鹸で洗うのか?という違いに過ぎません。
では。
本当に石鹸シャンプーでくせ毛が治るのか・・・
まずは、その真実について解説していきましょう。
石鹸シャンプーは「くせ毛」に効果があるって本当?特徴について
この記事を読んでくださっている方の多くは、くせ毛を石鹸シャンプーで改善したいと思っているはず。
では、結論から最初にお伝えしておきます。
石鹸シャンプーでくせ毛が完全に治ることはありません!
「えー!?希望がなくなったわー!」と思った方も、ちょっと待った!
ここでページを閉じないでください(笑)
もちろん、
- 「くせ毛がまとまりやすくなった」
- 「広がりが抑えられるようになった」
- 「うねりがマシになった」
など。石鹸シャンプーをすることによって、上記のようなくせ毛改善例はたくさん報告されています。
しかし、くせ毛はそもそも「その人の髪質」なんです。
石鹸シャンプーでマシになることはあっても、くせ毛が完璧な直毛になることはありません。
くせ毛の原因は、遺伝をはじめ、毛穴の形状や加齢による髪質の変化などがあげられます。
そのため、シャンプーを石鹸に変えたところで・・・
「真っ直ぐストレートヘアに大変身!なんてことは起きないんだ。」ということを、まず覚えておいてくださいね。
とはいえ。
石鹸には強い洗浄力があります。そして、シリコーンなどのコーティング成分も含まれていないのが特徴です。
そのため、皮脂が多い方や詰まりやすい方の場合には、石鹸シャンプーを実践することで「毛穴に蓄積した皮脂や汚れ」が洗浄されて、毛穴の形が正常に近づくケースもあるんですね。
この場合は、新しく生えてくる髪の毛が毛穴から出てくる段階で変形しにくくなるので、くせ毛が改善されることも少なくありません。
石鹸シャンプーは髪がキシキシする?これって大丈夫?
ただし、石鹸シャンプーはとにかく髪がキシみます。
むしろ、このきしみが石鹸シャンプーの醍醐味ともいえるかもしれません。(笑)
キシむからといって、それが髪の傷みだとは限らないんですよね。
シャンプーをしたらキシキシする・・・。それは、くせ毛にとっては理想の状態だと僕は思っています。
これは、どういうことかと言うと。
しっとりとするシャンプーの場合には髪の表面にシリコーンや保湿成分などが付着します。
これらの成分が原因となって、くせ毛に変なうねりを出してしまうことも少なくありません。
くせ毛って、濡らすとうねりやクセが大きく出ますよね?
しっとり感やうるおい感、被膜などが過剰にある状態だと、濡れた髪と似たようなうねりが出やすくなります。
だからこそ。
余計なものが含まれていない「石鹸シャンプー」を行うと、くせ毛が落ち着く方が多いのだと考えられるのです。
そもそも、シャンプーの役割は髪を洗浄することだけ!無駄なものは本来、必要がないんですよね。
髪をしっとりさせるのは、シャンプーの役目ではありません。
石鹸シャンプーはその点、「シャンプー本来の役割」をしっかりと果たしてくれているといえるでしょう。
くせ毛さんの石鹸シャンプー!正しい使い方と注意点
石鹸シャンプーを固形石鹸で行う際には、洗顔でも使用できるような「優しい成分の石鹸」を使いましょう。
なぜなら、顔と頭皮は1枚の皮膚で繋がっているからです。顔に使える洗浄剤だったら、髪・頭皮にも安心ですよね?
石鹸シャンプーの方法は、以下の通り。
- まず髪を洗う前に丁寧にブラッシングをして、髪に付着したほこりや汚れを落とすことからスタートします。
- そして、シャワーなどのお湯で頭皮と髪をしっかりと濡らすように、予洗いを丁寧に行いましょう。
- 頭皮と髪を優しく揉み込むように、シャンプーしていきましょう。
- 最後に、お湯で髪や頭皮に付いた石鹸を洗い流せば完了です!
予洗いの過程をきちんと行わないと、泡立ちが悪くなってしまいます。すると、髪に「摩擦のストレス」を与えてしまう可能性があるので注意してくださいね。
また、石鹸で髪を洗っているときには、髪同士を擦り合わせて洗うのは厳禁!!
髪表面のキューティクルが乱れて、傷みの原因になってしまう恐れがあるのでとにかく「優しく・丁寧に」を心がけてください。
正しいシャンプーの仕方は、こちらの動画でもご紹介しています。
↓
【動画】敏感肌様必見!美容師が解説する自宅での正しいシャンプーの仕方、やり方とは
また、市販の「石鹸シャンプー」として販売されている製品を使っても構いません。
ただし、この場合には注意点があります。
せっかく石鹸シャンプーをするのに、余計なものがゴテゴテと入っているような商品はあまりオススメできません。
添加物のせいで、頭皮やお肌にトラブルが出てしまうリスクもあるからです。
そのため、すでに製品として作られた石鹸シャンプーを使用する際には、できるだけ「無添加」のものを選ぶようにしましょう。
くせ毛に石鹸シャンプー!そのメリットとデメリットを解説
当然ですが、石鹸シャンプーにも良い面と悪い面があります。
ここでは、くせ毛の方が石鹸シャンプーを行う場合のメリットとデメリットについてお伝えしておきますね!
くせ毛さんが石鹸シャンプーをするメリット
くせ毛の方が石鹸シャンプーを使うことのメリットは、とにかく「しっかりと洗浄できる」という点!
髪や頭皮についている「皮脂汚れ」は弱酸性のため、弱アルカリ性の石鹸で洗う事によって、さっぱりと洗い上げてくれるのです。
これにより、無駄な成分が髪に付着していない状況を作ることができます。
くせ毛って、湿気があるとうねりますよね?
特に、「午後になったらうねりが酷くなる」なんて方も多いでしょう。
逆に、湿度が低くてカラっとした日には、くせ毛のうねりがあまり気にならないはず!
こちらのお客様も、やはり「湿気のある日は髪型が決まらない」とおっしゃっていました。
↓
ちなみに右の画像では、プリュムワックスで広がりを抑えてセットしています。
最近のシャンプーには、髪をサラサラにする皮膜(シリコーン)や保湿剤が多く配合されています。
そんなシャンプーで髪を洗ったうえに、さらにトリートメントなんてした日には、湿気に弱いくせ毛の出来上がりです。
しっとりさせすぎなんですよね・・・。
先ほどもお話しましたが、くせ毛は水分を含むとうねりが出やすい傾向があります。
そのため、くせ毛で悩んでいる方の場合には、石鹸シャンプーでしっかり洗浄をすることが「うねり」や「広がり」の対策になるのではと思います。
石鹸シャンプーをした後に乾かしてみて、もしもパサつくところがあれば、その部分だけに保湿系のワックスをつけると良いでしょう。
コチラの動画では、強いくせ毛さんのために僕がワックスの使い方を解説しています。
↓
【2ステップアウトバストリートメント】強いくせ毛(縮毛)でもおすすめですか?【動画】
もちろん、このときにはトリートメントは必要ありません。せっかく、石鹸で余計なものを除去した髪に「シリコン」などの被膜をベットリつけてしまうのは本末転倒ですからね。
くせ毛さんが石鹸シャンプーをするデメリット
繰り返しになりますが、石鹸シャンプーでは洗髪後に髪がかなりキシむことがあります。
これは、石鹸のアルカリ性という性質が、髪のキューティクルを開いてしまうから。
そのため、洗い流すときに最初は戸惑うかもしれません。一般的なシャンプーのように、コーティング剤が入っていないので「すすぎ」の際に髪の絡まりが気になる場合があります。
また、シリコーンなどの被膜成分が入ってないことで、髪がゴワゴワしたり、毛先がまとまりにくくなることも「石鹸シャンプーのデメリット」としてあげられるでしょう。
その他、石鹸シャンプーが合わない場合には、かゆみやフケが出ることがあります。
この対策としては・・・
- 石鹸自体を変える
- すすぎをさらに丁寧に行う
これらの方法で、改善することは多いです。
しかし、それでも頭皮のトラブルが続くようなときには、無理に継続しないで石鹸シャンプーを中断するのもひとつの方法です。
くせ毛やチリチリでお悩みの方は、こちらの動画もぜひご覧くださいね!
↓
くせ毛猫っ毛「チリチリ」どうしたらいい?スタイリング剤のおすすめ【動画】
石鹸シャンプーをおすすめする人・おすすめできない人の特徴とは
では、最後に「石鹸シャンプーをおすすめする人」と「おすすめできない人」の特徴についてお話していきたいと思います。
ぜひ、ご自分の髪質やタイプと照らし合わせながらチェックしてみてくださいね。
石鹸シャンプーをおすすめする人・髪質タイプ
くせ毛のショートなど、髪が短めの方は石鹸シャンプーをおすすめします。
石鹸成分でしっかり洗ってから、仕上げにワックスで保湿するのがベストでしょう!
髪が短いと、石鹸のアルカリ性で洗髪しても、そこまで髪同士が絡まることもありませんからね。
また。
髪がペタンコになりやすい「軟毛」の方にも、石鹸シャンプーはおすすめです。
その理由は、髪に余計なコーティング成分が付着しないことによって、ハリやコシがアップするため。
ボリュームが出やすくなるので、トップや後頭部のふんわり感が欲しい方には、ぜひ石鹸シャンプーを試してみて欲しいと思います。
石鹸シャンプーをおすすめできない人・髪質タイプ
くせ毛でも髪が長いの方の場合には、石鹸シャンプーのみの洗髪は向いていません。
ある程度しっとりさせてあげないと、髪同士が絡まってしまうからです。この絡まった髪をほどくときに、切れ毛や枝毛を作ってしまう恐れがあります。
石鹸シャンプーをした後には、パサつく毛先や絡まるところだけにトリートメントを使うのもいいかもしれませんね。
↑こちらの女性のAfterでは、ヘアオイルを付けて指通りを良くしています。
また。
カラーやパーマ、縮毛矯正などを繰り返したことで髪が傷んでいる方も、石鹸シャンプーはおすすめできません。
石鹸シャンプーは、アルカリ性のため髪がとてもキシみます。
キシみがあるということは、髪の表面に対して摩擦ダメージがかかりやすくなっているということ。
手や指に引っかかった際、断毛(切れ毛)を生じることも多くなり、そのせいで髪がパサパサ・ボワボワになってしまうケースも少なくありません。
もともと傷んでいる髪が、石鹸シャンプーでさらに傷んでしまうリスクが大きすぎます。
さらに。
石鹸は弱アルカリ性という性質のせいで、髪のキューティクルが開きやすくなっています。
そのため、カラーやパーマが落ちやすいというデメリットがあるんです・・・。
髪が傷んでいる・カラーやパーマをしているという方は、石鹸シャンプーを使うのを控えましょう。
石鹸シャンプーが使えない方・合わない方は、僕が美容師として開発した「くせ毛におすすめしているシャンプー」を試してみてください。
こちらのお客様は、自宅で石鹸シャンプーを続けていらっしゃいましたが・・・
↓
Beforeでは、かなりパサパサして乾燥が目立っていますよね?
ところが、僕の開発したシャンプーで洗ってから適当に乾かしただけで、Afterのようなキレイな髪に変わることができました。
石鹸シャンプーは、やはり髪質との相性もありますからね・・・。
上のお客様に使用したシャンプーがこちら。「プリュムシャンプー(旧MAXシャンプー)」です。
まとまりにくい「くせ毛」や「剛毛」をはじめ、ダメージ毛の方からも、嬉しいお声をたくさんいただいており、かなりの人気商品となっているんです!
髪を修復する「ヘマチン」を配合した低刺激シャンプーで、ホイップクリームのような泡で優しく洗い上げます。
石油系の合成界面活性剤は使用していないため、髪にも地肌にも優しくお使いいただける製品です。
「石鹸シャンプーが合わないけど、市販のシャンプーに戻すのはコワイ」といった方にもオススメですよ。
まとめ
今回は、「くせ毛に石鹸シャンプーは効果がありますか?」という疑問にお答えする形で、石鹸シャンプーの特徴やメリット・デメリットについてお話してきました。
くせ毛にとって石鹸シャンプーは、髪に余計な成分をつけないので有効。
特に夏や梅雨など、湿気が多い季節にはおすすめです。
もしも、「パサつきや乾燥が出てきてしまった」という場合にはトリートメントは使用せず、気になる部分にだけプリュムワックスをつけると良いでしょう。
また、髪のダメージが進行している方や、軟毛、頭皮の乾燥などで「石鹸シャンプーが合わない」という方は、僕が開発したプリュムシャンプーを使ってみて欲しいと思います。
くせ毛の髪を、今よりもっと好きになってもらえるように、僕も美容師としてさまざまな面からお手伝いできれば嬉しく思います。
それでは、今回も最後までお読みいただき本当にありがとうございます!
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