
男女問わず大人気のスタイリング剤、ワックスには香りがついているものと無香料や無香性と書かれたにおいを抑えたものがあります。
今回は無香料と無香性のワックスの違いについて、毛髪診断士が解説します。
そもそもワックスに香りがつけられているのはなぜ?無香料と無香性のどちらがにおいが弱いの?みなさんの疑問にお答えします。
なぜ一般的なワックスが無香料、無香性ではなく香りづけしてあるの?
- 毛髪診断士
- 遠藤 颯
- 毛髪診断士。Webメディアにおいて6年間記事監修を務める。
10点以上のヘアケア&美容アイテムのプロデュース経験も。


ドラッグストアや薬局などで見かける市販品から、サロン用のちょっと高級なものまである大人気のスタイリング剤、ワックス。
種類もとても多く、雑誌やインターネットでは人気ランキングもよく見かけます。
髪質や髪型に合わせて使い分けできるように、かっちり髪が決まるハード・マットタイプのワックスから、髪のツヤ感が出るジェルワックス、ふわっとナチュラルな仕上がりになるヘアバームタイプまで、選択肢は多種多様。
ワックスを使うと、さっと髪に束間を作れてパーマや巻き髪、ボブヘア、まとめ髪といった幅広いヘアスタイルにも使えるのも選ばれている理由です。
そんな中、最近は「無香料・合成香料フリー」「無香性」のものから、「香り付き」タイプ、さらに「自然派・オーガニック」タイプまで「におい」についても様々な種類から選べまる。
においがないワックスは「無香料」と「無香性」に分かれていますが、それぞれの違い、ご存知ですか?
無香料・無香性ワックス、その違いとは?
一般的なスタイリングワックスには、香りが付けられています。
香料の例
- フローラル系
- フルーツ系
中にはフレグランスワックスという、香りを楽しむためのワックスも。
これらの一般的なワックスには香料が使われているのに対し、自然派、オーガニックワックスは精油の香りがします。
しかしなぜ、あえてワックスには香りがつけてあるのでしょうか?
ワックスは髪型をキープするため、それから髪にツヤ感を出すために油分が多く配合されています。
この油分は、独特な油の匂いがあることが多く、使用したときに不快に感じる人も。
「無香料」のワックスをあまり見かけないのは、こうしたワックスの成分ならではの特徴があることがその理由のひとつです。
もうひとつの「無香性」という言葉も、あまりにおいがしないという印象を与えるワードではあるものの、「無香料」と「無香性」は別物です。
その具体的な違いは以下です。
- 無香料(合成香料フリー):香料が入っていない
- 無香性:においがしない、またはにおいがしにくいもの
あえて香り付けのために香料を入れていないものが「無香料」であり、においをさせないために成分を調整、またはにおいを打ち消すための香料を配合しているのが「無香性」ワックスです。
自然派、オーガニック原料のヘアバームやワックスは無香料、でもにおいが強い

無添加のオーガニックワックスを買ったら、「無香性」のワックスよりもにおいが強いことがあります。
その原因は「無香料」と「無香性」の違い。
オーガニックタイプの「無香料」は合成香料が全く入っていないのに対して、「無香性」ワックスはにおいを感じにくくするために調整、場合によっては打ち消すための香料が配合されています。
自然派、オーガニック原料のワックスにはこのような説明が入っていることも。
- 無添加オーガニックワックス
- 無香料オーガニックワックス
自然派、オーガニックタイプには香料が含まれていないからこそ、ワックスならではの独特なにおいがすることも。
合成香料を含まないワックスに強いにおいは以下の3つが主な原因。
- 配合されている油分のにおい
- 蓋を開けてしばらくして酸化したにおい
- 成分と精油の香りが混ざったにおい
この3つについてさらに詳しく説明します。
配合されている油分のにおい
ワックスの成分は油分であり、無香料ワックス=香料が入っていないワックスであるため、ワックスの「油分」そのもののにおいが気になることも。
酸化したにおい
ワックスの成分の多くを占める油分は酸化すると、強いにおいを発します。
たとえば、朝は精油のいい香りがしても、夕方には草のような、粘土のようなにおいになってしまいます。
そのほか、蓋を開けたまま放置してしまったもの、使わず長い時間が経ってしまったワックスの使用は避けましょう。
未開封の場合、使用期限は購入(製造日)から3年です。
また、使用期限だけでなく、ワックスの使い方にも注意が必要です。
- 汚れた手で触る
- 蓋を開けたまま長時間放置している
- 高温多湿の場所に置いている
汚れた手でワックスを触ると雑菌が繁殖しやすくにおいの原因に。
ワックスの劣化が早まるので、保管場所は高温多湿を避けるようにしましょう。
ありがちなのが、洗面台の蛇口の近くやお風呂場の近く、水回りに保管するのはNGです。
成分と精油の香りが混ざったにおい
自然派、オーガニックワックスの中にも香りづけ(におい消し)のためエッセンシャルオイル(精油)を含むものがありますが、その香りが混ざり合うと、独特なにおいになって気になることもあります。
自然派、オーガニック=すべてのものにおいがないワックスではないことは認識しておきましょう。
「無香料」タイプでも成分を確認して、テスターを使ってにおいをチェックするようにしてくださいね。
編集部セレクト
(ヘアバーム ソフト)60g
3,500円(税込)〜
全成分
- ワセリン
- ミツロウ
- ホホバオイル(ホホバ種子油)
- アルガンオイル(アルガニアスピノサ核油)
- 酢酸トコフェロール
髪への優しさを詰め込んだ自然派な使い心地です。小さなお子様から大人までどなたでもお使いになれます。
オーガニックワックスでもにおいはある、無香料と無香性の違い、まとめ
おしゃれでナチュラルな髪型作りにおすすめのワックスには、香りのついたものや無香料、無香性のにおいを抑えたものがあります。
無香料と無香性は別のもので、オーガニックワックスのように無添加タイプのものは基本、無香料。
しかし、無香料だからこそ油分で出来たワックスのにおいが目立ってしまうことがあります。
においが気になる場合は、テスターを使ってにおいをチェックしておきましょう。
(ヘアバーム ソフト)60g
3,500円(税込)〜
※本記事内の成分および製品に関する意見は個人の見解であり、効果を100%保証するものではありません。