
「小さい頃は直毛だったのに、いつの間にかくせ毛になった」
「子供が思春期になったら急に髪質が変わった」
「子供がくせ毛で悩んでいる」
そんな経験や悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか?繊細な子供の心、お子様がくせ毛で悩んでいるのであればなんとかしてあげたいのが親心というもの。くせ毛になる原因には先天的な原因(遺伝)と後天的な原因があります。
子供が思春期になって髪の毛が直毛からくせ毛に変わった場合、ほどんどの確率で遺伝が原因。遺伝のくせ毛は根本的に治す方法はまだないのが現状です。
子供のくせ毛の対処法としては以下の3つがあります。
- 縮毛矯正をかける
- ヘアアイロンを使う
- くせを活かす
今回は現役美容師に子供がくせ毛に変わってしまう原因と、対処法を聞きました。
- ヘアメイクアーティスト
- 江川 徹@tooru_f.hair_salon
- 縮毛矯正、髪質改善が得意な東京・錦糸町を中心に活躍するベテラン。

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くせ毛は遺伝、成長期には子供の髪が変化する

生まれた時は直毛だったお子様の髪の毛。
子供の髪の毛は小学生〜中学生や思春期になって急にくせ毛に変わることがあります。
これには何か後天的な理由がありそうなものですが、遺伝である可能性が高いです。
赤ちゃんの頃の髪の毛ってとっても細くてふわふわしていますよね。枕との摩擦で髪の毛が擦り切れてしまうほど弱い髪の毛です。直毛でも、寝て起きて汗でびしょびしょになった髪の毛に跡がついていることもよくありますよね。
髪の毛が柔らかいため寝癖も非常に付きやすい髪なのです。

小学生くらいになると少し髪の毛にコシが出てきて、髪の状態が赤ちゃんの髪の毛から子供の髪の毛に変わりますよね。しかし、小学生の髪の毛は大人とはまだ異なります。大人に比べると、まだまだ柔らかく細い子供の髪の毛です。
これが思春期を境に大人と同じ髪の毛の状態に変化。中学・高校くらいの思春期で髪質が変わった後、やっとこの時点で生涯共にする髪質がわかります。
このように子供の髪の毛は大きく変化するため、直毛からくせ毛に、はたまた、くせ毛から直毛に変化することもあるのです。
※この後に髪質が変化することもありますが、それは遺伝が原因ではなく髪のダメージや薬の副作用、加齢など後天的な要因が影響します。
小さいときは直毛なのに、小学校高学年から中学校でくせ毛になるパターン

「子供の頃、一度ボウズ(坊主)にしたら、それを境に急にくせ毛に変わったんです!」
というお話、よく聞きませんか?
- 髪を短くしたら、くせ毛になった
- ボウズにしたらくせ毛になった
実はこれ、髪を短く切ったこと(ボウズにしたこと)がくせ毛に影響しているわけではありません。成長によってくせ毛に変化する時期と、短く散髪した時期がたまたま被っただけ。
男の子であれば特に小学校や中学校になると部活動などで髪を坊主にする、短く切る機会が多くなりますよね。そのタイミングと、遺伝によってもともと変わる予定だった髪質の変化の時期が重なって起きたということです。
成長期に変化する毛根・毛穴、髪はこの頃にくせ毛に変わることも

ではなぜ、成長期に髪質が変わってしまうのでしょうか。髪質が変わる原因としては、ホルモンバランスの変化や毛根・毛穴の形の変化が影響していると言われています。成長期は、身体が安定しておらず、さまざまな変化が起きる時期。
直毛からくせ毛になったり、反対にくせ毛から直毛になったりと、髪の毛もまだ安定しません。くせ毛は両親がくせ毛の場合約90%、両親のうちいずれか片方だけがくせ毛の場合でも約70%の確率で遺伝すると言われています。
子供の頃は髪の毛が安定しませんから両親と髪質が異なる場合も多いもの。しかし、思春期を超えて大人の髪の毛になる頃には、両親の髪の毛の形質を引き継いだ髪質に安定していきます。
子供の髪の毛の形状が変化するのには、頭蓋骨が大きくなることに伴って頭皮が伸び、毛穴が歪んでしまうことも影響すると考えられています。歪んだ毛穴からは歪んだ髪の毛(=くせ毛)が出てきてしまうのです。
成長期を終えて大人の髪になったくせ毛、直す方法はないの?
思春期までの子供の髪の毛はホルモンバランスや頭蓋骨の成長などさまざまな要因によって変化するのが普通。
ですから、そこまではくせ毛であってももしかしたら自然に治る可能性もあります。
一方で、成長期を終えたくせ毛の場合には、大人のくせ毛と同じですから根本的に治す方法はありません。
おおよそ中学生頃で大人の髪質に変わります。
対策方法は大人のくせ毛と同じです。
子供も同じ、くせ毛対策法
- 縮毛矯正
- ヘアアイロンを使う
- くせ毛を活かす
以上3つのいずれかです。
縮毛矯正やストレートパーマってどうなの?

「成長期までの子供の髪質は変わる可能性があるとはいえ、今くせ毛で悩んでいる子供のためになんとかしてあげたい。」
子供は自分と異なるものに拒否感を示しますし、思ったことははっきりと言ってしまいます。ひどいくせ毛でお友達から何か言われてしまうのではないかと心配にもなりますよね。
くせ毛をストレートにする方法ですぐ頭に浮かぶのは縮毛矯正やストレートアイロンでのヘアセットではないでしょうか。
小学校高学年になればアイロンでのヘアアレンジも習得可能ですが、忙しい登校前に毎日やるのは大変ですし、火傷や髪のダメージも気になりますよね。
そこでもう一つの選択肢である縮毛矯正が浮かびます。
「そもそも縮毛矯正はいつからかけられるの?子供もできる?」という疑問をお持ちの方もいらっしゃいますよね。
縮毛矯正は小学生でもかけることができます。強いくせ毛でも真っ直ぐになる縮毛矯正。かといって子供にかけるのはなんだか抵抗もある。
そんな縮毛矯正のメリット、デメリットを説明していきますね。
縮毛矯正のメリット&デメリット
縮毛矯正のメリットはなんと言っても髪がまっすぐになることでしょう。
ヘアアイロンでの矯正と異なり、雨や汗で濡れてもくせが戻ることはありませんから、プールや修学旅行でのお風呂も安心。朝のヘアアレンジ、ヘアセットもとても楽になります。
一方縮毛矯正にはデメリットも。
- 髪が傷む
- 施術時間が長い
- 真っ直ぐになるのはかけたところだけ
- お金と時間がかかる
1つ目のデメリットは髪の毛が傷んでしまうことです。
縮毛矯正は美容室の施術の中で、ブリーチと並んで最もダメージが大きい施術のひとつです。
縮毛矯正の仕組みを簡単に説明すると以下のようになります。
- 薬剤の力でキューティクルをこじ開ける
- 髪内部のタンパク質構造を切断
- 切断したタンパク質構造を薬剤とストレートアイロンの高熱の力でまっすぐに繋ぎ直す
キューティクルを開くことで、日常生活でもキューティクルが開きやすくなり、剥がれたり傷ついたりしやすくなります。
また、髪内部のタンパク質構造を一度切断するために、切れ毛や枝毛にもなりやすくなってしまうのです。
2つ目のデメリットは施術時間が長いこと。
縮毛矯正の施術時間は早くても2時間、長いと4時間以上かかることがあります。子供は、シャンプーやカットだけ、短い散髪時間でもなかなかじっとしていられないもの。
高学年や中学生くらいになれば長時間の施術も可能かと考えますが、小学校低学年くらいまでは難しい場合が多いのではないでしょうか。
3つ目のデメリットは、縮毛矯正をかけても新しく伸びてきた髪の毛はくせ毛のままであること。髪の毛は1ヶ月に1cmほど伸びると言われています。強いくせ毛の場合、縮毛矯正毛とくせ毛の境目は特に目立ちますから、頻繁にかける必要が出てきます。
これは、4つ目のデメリットであるお金と時間がかかることにも関係します。縮毛矯正の金額は1万5千円〜2万円ほど。
例えば2ヶ月に1回のペースでかけるとなると、年間9万円〜12万円もの費用がかかってしまいます。
施術には時間も毎回2~4時間かかりますから、遊びや勉強、部活などで忙しい子供たちと付き添いの保護者の方の負担にもなってしまうことも考えられます。
未就学児や小学校低学年くらいまでの子供の場合、意外と本人はそれほど気にしていない場合も多いです。
縮毛矯正はデメリットもありますから、本人が「サラサラの髪の毛になりたい」「縮毛矯正をかけたい」という意志が明確になってから考えるのも選択肢の一つではないでしょうか。
できるだけお子さんに寄り添ってあげたいものですね。
子供のくせ毛を活かしたおしゃれなヘアアレンジを見つけましょう
ひどいくせ毛は扱いが大変なイメージがありますが、くるくるの髪の毛の子供もとってもキュート。
くせ毛は一つの個性ですから、個性を活かしてヘアアレンジするのもおすすめですよ。
例えば、男の子で髪の毛がくせ毛で収集がつかないなんて時には襟足、サイドの髪を短くしてあげるとうねりにくくなります。

小学生くらいになると、スタイリングすることでパーマのようになります。
うねりやパサつきが気になる部分には肌に優しい成分でできているヘアバームやワセリンを少しつけることでチリつきを緩和できます。
パーマはまだ禁止している学校もありますから、みんなと一味違ったおしゃれさんになることができますよ。
女の子の場合にはクルクルの髪の毛を結ぶだけでもかわいいです。
ボリュームが抑えられますし、髪の毛も邪魔にならなくなります。
ツインテールやポニーテール、ハーフアップなど、くるくるとした動きのある毛先がキュートですよね。

縦ロールのくせ毛ならお姫様のように、ランダムなくせ毛なら海外の子供のように活発で愛嬌のある印象に。広がりがひどい場合には三つ編みや編み込み、お団子のスタイルもおすすめ。
髪の毛を編み下ろしにして少し崩し、お花のクリップをいっぱいつけてあげれば気分はラプンツェル♪
直毛の子供さんの場合、髪の毛がサラサラでなかなかヘアアレンジも難しいですが、くせ毛の子供さんはヘアアレンジしやすいのも魅力。
事前に巻かなくてもさまざまな髪型にチャレンジできますよ!
前髪も子供ならではのオン眉ぱっつんに切る、ヘアピンで止めることで目にも入らず、お子様も心地よく過ごせます。
今は子供用の可愛いヘアゴムやヘアピンもたくさん販売されていますから、お子様と一緒に選ぶのも楽しいのではないでしょうか。
ミュージカルで有名な「アニー」のようなくるくるショートやぱっつんオン眉前髪など、子供だからこそ挑戦しやすいヘアスタイル・髪の切り方もたくさんあります。
くせ毛を可愛く活かして、自分の髪の毛が好きになるようにしてあげられると良いですね♪
シャンプーやトリートメントの選び方
直毛とくせ毛では性質が全く異なります。
ですから、くせ毛を扱いやすくするには、くせ毛用を使用するのがおすすめ。
例えばくせ毛には以下のような性質があります。
- ダメージを受けやすい
- 湿気でうねりやすい
- パサつきやすい
特に注目したいのはダメージ。
くせ毛はダメージを受けることで、パサつきやうねりの悪化にもつながるからです。
そこで、シャンプーやトリートメント、スタイリング剤といったヘアケア製品を選ぶ時には以下のポイントを押さえたものを選びましょう。
- 髪の毛に負担がかからないもの
- ダメージ予防・補修効果が高いもの
- 湿気をブロックできるもの
- 保湿効果が高いもの
子供は大人に比べて肌も敏感ですから、できるだけやさしい成分処方のものを使うのもポイントです。
お子様のくせ毛に合ったヘアケアで、扱いやすく可愛いくせ毛を手に入れてくださいね。
編集部セレクト
7,800円(税込)〜
7,800円 (税込)
11,000円 (税込)
お子様のスタイリング剤にはプリュムワックスを。
編集部セレクト
(ヘアバーム ソフト)60g
3,500円(税込)〜
プリュムワックスは、ヘアバームタイプのスタイリング剤です。
やさしさのある保湿力で、広がるくせ毛、ボリュームのあるくせ毛もしっかりまとめます。
ハンドクリームとしてもお使いいただけます。
無香料なので、匂いに敏感なお子様にも。
赤ちゃん、小さなお子様のスタイリング剤選びについては以下でさらに詳しく紹介しています♪
くせ毛は子供の特徴のひとつ、自分の髪を好きになるようにしてあげましょう
今回は現役美容師が子供がくせ毛に変わってしまう原因と、対処法を解説しました。
子供の髪の毛は成長と共に変わっていきます。
赤ちゃんの時くせ毛でも、ストレートになったり、ストレートからくせ毛になったりと、思春期を超えて大人の髪の毛になるまでどうなるかわからないというのが現状。
くせ毛が遺伝する確率は両親がくせ毛の場合約90%、片方がくせ毛の場合は約70%と非常に高いです。ですから、子供の時にストレートでも、両親がくせ毛の場合、大人の髪の毛に安定した時にはくせ毛になることが多いでしょう。
先に紹介させていただきましたが、まとめとしてくせ毛の対処法は以下の3つです。
- 縮毛矯正
- ヘアアイロン
- くせ毛を活かす
縮毛矯正は小学生の子供さんでもかけることができますが、長時間の施術や髪への負担といったデメリットもありますから、子供のくせ毛は活かすのがおすすめです。
くるくるくせ毛の子供はとってもキュート。子供だからこそ挑戦できる髪型もありますし、今は子供用のヘアアクセサリーも可愛いものがたくさんあります。そういったものを使ってお子様と一緒にヘアアレンジを楽しんでみてはいかがでしょうか。
きっと、自分のくせ毛を好きになってくれるはずです♪
7,800円(税込)〜
7,800円 (税込)
11,000円 (税込)