
くせ毛風ヘアスタイル。ネットや雑誌などでよく見かけますよね。
でもこれは実際には直毛のモデルさんがコテでくせ毛風にスタイリングしたもの。
本物のくせ毛さんから見ると
「こんなのくせ毛風じゃない」
「天然パーマはこんなに可愛くならない」
なんて感じる方も多いのでは?
一方で「私もこんな髪型にセットできたらいいのにな」と考えたことも一度はあるのではないでしょうか。
実は天然パーマは、くせ毛ための正しい扱い方でパーマ風に活かすことができます。
今回はくせ毛専門美容師がが、天然パーマをくせ毛風のおしゃれな髪型にスタイリングする方法、ヘアケアをご紹介します。
目次
くせ毛を活かしたおしゃれな髪型、上手にスタイリングしましょう
ネットや雑誌に掲載されているくせ毛風の髪型はとってもおしゃれですよね。
しかし、本物のくせ毛を同じように「くせ毛風」にスタイリングしようとしてもなかなかうまくいかない。そんなことはよくありますよね。
でも諦める必要はありません。
くせ毛をくせ毛風にすることは可能!
くせ毛を「くせ毛風」にするにはちょっとしたコツがいるのです。
くせ毛風スタイリングのコツを紹介していくのでぜひ試してみてください。
くせ毛風に見せる簡単、可愛いくるくる前髪のセット方法
くせ毛は髪が厚いと重い印象になりやすいです。
そのためくせ毛風前髪としては、シースルーバングスタイルがおすすめ。
シースルーバングは、おでこが透けて見えることで抜け感が出る前髪のスタイリング方法。
直毛さんでもコテやヘアアイロンで軽く巻き、ニュアンスを出す方が多いです。まさにくせ毛風にするのです。
くせ毛さんであればもともと前髪に動きがあるので、ヘアバームで少し束感を出せばOK!
前髪が厚めの方は、前髪の表面をサイドに流し、スプレーやワックス、またはアメピンなどでとめるとお店でカットしなくても今すぐに素敵なくせ毛風シースルーバングスタイルにできます。
大人っぽい雰囲気にしたい方であれば、前髪を流したりセンター分けにしたりするのがおすすめ。
前髪を流す、センター分けにする時には前髪の根元を立ち上げてボリュームを出すとハンサムな印象になれます。
前髪は次の方法で立ち上げることができるので試してみてくださいね。
・ブラシで流したい方向と反対の方向に髪を立ち上げながらドライヤーを当てる
・前髪をカーラーで巻き、ドライヤーを当てる
「前髪のくせ毛をできればあまり見せたくない」そんなあなたは、デコだしスタイルがおすすめです。
前髪をサイドにまとめちゃいましょう。
ポイントは、前髪を後毛のように少し残すこと。
少し残した前髪にヘアバームなどでツヤと束感を出せば、パーマをあえて崩しようなおしゃれなくせ毛風スタイリングに。
カールが強い場合には、とことんカールを出したくせ毛風スタイリングもおすすめです。
動きを美しく出すためにスタイリング剤は忘れずに。
ワックスやヘアバームで質感を出したくせ毛前髪は、アンニュイでエフォートレスな雰囲気を漂わせてくれます。
ボサボサ・広がるのが心配なくせ毛のショートはスタイリングがポイント
担当美容師:CALAMARI代表 Genki
続いて、ショートヘアのくせ毛風スタイリングについてご紹介しますね。
「広がる」「くせ毛がひどくなりそう」といった理由でくせ毛さんに敬遠されがちなショートヘア。
実は、ボブやショートなどの短めスタイルはくせ毛をくせ毛風に活かしやすい髪型なのです。
ショートは数年前から2021年現在までトレンドが続いている髪型でもあります。
ショートのくせ毛風スタイルは、カットの方法もポイント。
くせ毛さんがショートにする時には、広がりやくせが心配で重いカットにしがち。
美容師さんに「軽くしないほうがいい」と言われた方もいるのではないでしょうか。
実はくせ毛をくせ毛風に活かす場合にはレイヤーを入れることがポイントなんです。
レイヤーを入れることで髪の毛が動きやすくなり、中途半端に広がったりうねったりするだけだったくせ毛もパーマ風に活かすことが可能。
担当美容師:CALAMARI代表 Genki
直毛さんの場合には、朝何もせずに起きたままで「ストン」とした綺麗なヘアスタイルに決まる場合も多いですが、くせ毛さんにはスタイリングが欠かせません。
まず、寝癖がある場合には、濡らして乾かすなど、余計なくせを直しましょう。
くせ毛は直毛と比べてパサつきやすい性質があります。
パサついた髪の毛は傷んでいるように見えるため、なんだか垢抜けない印象になってしまうことも。
ですから、セット前の保湿は必ず行いましょう。
くせ毛さんにおすすめなのは、ヘアオイルでの保湿です。
濡らして寝癖を直す場合には髪を乾かす前にヘアオイルをつけてドライヤーで乾かしましょう。
寝癖直しをしない場合には乾いた髪つけてもOKです。
その後は、ヘアバームなど保湿系のワックスでスタイリング。
手のひらにバームを伸ばして、髪の毛に馴染ませましょう。
くせを出したい部分は握るようにクシュっとさせると綺麗にカールが出て、パーマ風になれますよ。
くるくるとカールするパーマボブ・ショートのヘアスタイルはまるで外国人のよう。
くせやボリュームを抑えたい場所は、バームを少し多めに取って、手のひらで抑えつけるイメージでなでてみて。
保湿を意識したスタイリングをすることで、ツヤと動きのあるパーマ風の髪型にセットしつつ、くせ毛さんが気になる広がりやボリュームも軽減できます。
メンズで、カールが強い場合にはスパイラルパーマ風のヘアスタイルにも。
メンズの場合には少しセット力のあるワックスを使うのもおすすめです。
ミディアム・ロングなら簡単にくせ毛風のおすすめヘアスタイルが可能
担当美容師:CALAMARI代表 Genki
ミディアムやロングヘアのくせ毛風ヘアアレンジでも、ショートヘアのスタイリングと同じように寝癖などの余計なくせは治すことと、保湿は忘れずに。
ベースを整えたら、ヘアバームやヘアオイルを使用して動きのあるダウンスタイルにするのも良いですが、まとめ髪もおすすめ。
アップスタイルは、基本的に事前に髪を巻きボリュームやニュアンスを出します。
くせ毛さんの場合には、まかなくてOK!
天然パーマが、ウェーブ巻きやミックス巻きなどの巻き方の代わりになるのです。
お団子やシニヨンにして、サイドに少し後毛を残せば大人のリラックススタイルが完成。
お団子の部分はくせ毛のふわふわ感を活かして、少し崩しましょう。
崩す際のポイントは少しずつ髪の毛を引き出すこと。
指先で少しずつ摘んで引き出すことでボサボサにならず綺麗にルーズにできますよ。
天然パーマのようにカールや動きがあれば、ただの一つ結びでもおしゃれな髪型に。
ゴムで一つに結んだら、後頭部やトップを引き出してこなれ感を演出しましょう。
結んでいるゴムの部分は、お気に入りのヘアアクセをつけたり、髪の毛を巻き付けて隠したりするとさらにおしゃれ度がアップします。
そのほかにも、スカーフやシュシュを使うのもおすすめ。
ハーフアップや編み下ろしスタイルはボリュームが気になる方におすすめのくせ毛風ヘアスタイルです。
ハーフアップはおろしている髪の毛の量を少なくできるためボリューム対策になります。
結び目をくるりんぱしてゆるっと崩せば、上品で可愛らしい印象に。
編み下ろしスタイルは、ボリュームがあると可愛さが増す髪型のひとつです。
直毛さんが編み下ろしの髪型にする場合、ボリューム感やこなれた印象を出すためにコテで巻くのが必須。
一方でくせ毛さんは自前のカールで事前準備済みですから、三つ編みや編み込みをして全体的にほぐすだけで決まります。
ピンやカチューシャをしてもオシャレに仕上がりますから、多種多様なヘアアクセの中から自分のお気に入りのヘアアクセを見つけてみてくださいね。
くせ毛さんで髪の毛が太い・かたい・量が多いといった場合には、黒髪ではなくブラウンなど少し明るめのカラーにするのもおすすめです。
エアリーな雰囲気で垢抜けやすくなりますよ。
ヘアスタイルアレンジはムービーで解説しているものもありますから、ブックマークして見ながらセットするのもおすすめです。
パサつき、乾燥が気になるくせ毛はヘアケアが大切です
くせ毛は上手に活かせば「くせ毛風」にできることをお分かりいただけましたか?
くせ毛とくせ毛風、違いは髪の質感。くせ毛は、直毛より湿気で髪がうねりやすかったり乾燥が気になったりしやすい性質があります。
くせ毛をくせ毛風のおしゃれなヘアスタイルのアクセントにするためにはお店での定期的なメンテナンスも重要ですが、毎日のヘアケアがポイントです。
ここからはくせ毛のうねり、チリチリ乾燥対策について解説していきますね。
くせ毛風にあこがれる直毛と違ってうねり・チリチリ対策は必要です
くせ毛は、湿気でうねりやすいですよね。
せっかくくせ毛を活かして素敵なくせ毛風の髪型を完成させても、湿気や汗ですぐにくずれてしまっては辛いもの。
なぜくせ毛は湿気でうねりやすいのでしょうか。
理由は髪のタンパク質構造にあります。
髪内部には、水分を含みやすいタンパク質と水分を含みづらいタンパク質の2種類があります。
- Oコルテックス(水分を含みやすいタンパク質)
- Pコルテックス(水分を含みづらいタンパク質)
直毛はこれらのタンパク質が均一に分布している一方、くせ毛は偏って分布しているのです。
髪が湿気を吸収すると水分の分布も偏るため、髪の毛が膨らむ場所にもばらつきが。
結果として、うねりが生じてしまうのです。
そのため、くせ毛が湿気でうねりにくくするためには、髪の毛の中に水分を入れないことが大切。
後述しますが、くせ毛はダメージも受けやすいため、湿気を吸収しやすい髪の毛でもあります。
ヘアオイルやヘアバームなどの、保湿しつつ疎水性のあるスタイリング剤を使用して、髪の毛に水分が入り込めないようにしましょう。
また「なんだか髪が乾燥して見える」「パサパサチリチリが気になる」そんな悩みも多いくせ毛さん。
くせ毛がパサつきやすのはダメージを受けやすいから。
くせ毛にはうねりがありますよね。うねった髪の毛は髪同士がぶつかりやすく、摩擦が大きくなります。
髪の毛は摩擦にとっても弱い存在。その弱さは寝ている時の枕との擦れでも傷ついてしまうほど。
くせ毛は常に髪の毛同士を擦り合わせているようなものですから、キューティクルが傷ついたり剥がれたりしやすいのです。
ダメージを受けやすい原因としては、くせ毛の表面が凸凹していることも挙げられます。
凸凹した髪の毛をブラッシングしたり、ヘアアイロンの熱々のプレートで挟んだりしていますから、滑らかな髪の毛より傷むことは簡単に予想できますよね。
その上くせ毛さんは、縮毛矯正をかけたりヘアアレンジでヘアアイロンを毎日使用したりと髪に負担を与える機会が多い傾向にあります。
ダメージを受けた部分からは、髪内部の水分や栄養素が外部に流出。
結果として、パサパサチリチリした髪の毛になってしまうのです。
簡単にまとめると、くせ毛がうねりやすい、パサつき・チリチリしやすい原因は以下のようになります。
- うねりやすい原因:髪の毛の内部構造、ダメージを受けやすいこと
- パサパサ・チリチリの原因:ダメージを受けやすいこと
以上のことから、くせ毛はダメージケア、湿気対策のための保湿ケアが欠かせないのです。
シャンプーやトリートメントだけでなくアウトバストリートメントも
ヘアケアの基礎といえばシャンプーですよね。
ダメージケアのためにおすすめのシャンプーは、アミノ酸系で毛髪補修成分が入っているもの。
アミノ酸系は人のタンパク質を構成しているアミノ酸と同じ成分なので、髪や肌に負担が少ないです。
シャンプーの負担によるダメージを防ぐことができます。保湿力があるのも魅力。
毛髪補修成分は、水分やタンパク質を補給して髪を補修してくれる成分。
髪の毛はダメージを受けると、水分やタンパク質が流れ出てしまいます。
毛髪補修成分は、そういった髪の栄養成分を補給することで髪の毛の質感を整えてくれるのです。
パサつきケアのためには、保湿成分が入っているものを。
植物オイルや植物エキス、または、コラーゲンなどもともと人の肌にも含まれている成分が髪や肌に馴染みやすいのでおすすめです。
とはいえお店やネットにはたくさんの商品がありますから、絞り込むのはなかなか難しいですよね。
成分表に以下のように記載されているものを選びましょう。
洗浄成分
- 「ココイル〜」
- 「ラウロイル〜」
毛髪補修成分
- ケラチン
- ヘマチン
- シルク
保湿成分
- ホホバオイル、アルガンオイルなどの天然植物オイル
- コラーゲン
- ヒアルロン酸
- セラミド
4,900円(税込)〜
4,900円 (税込)
11,000円 (税込)
シャンプー後には、アウトバストリートメントも忘れずに使いましょう。
くせ毛におすすめのアウトバストリートメントは、ヘアオイルタイプ。
水が一切含まれていないので蒸発しにくく、パサつきやすいくせ毛さんでもしっとり感がしっかり感じられます。
ヘアオイルも、シャンプーと同じように毛髪補修成分が含まれているものがおすすめ。
シャンプーで整えた髪をオイル成分でコーティングして、髪をツヤツヤにしてくれます。
ヘアオイルは熱から髪を守る働きもありますから、ドライヤーやヘアアイロンを使う前にはマストなヘアケアアイテムです。
ダメージケアと保湿のできるヘアケアアイテムで、パサつき・うねりを防いで「くせ毛風」スタイリングを楽しみましょう。
5,800円(税込)〜
パーマなんかしなくてもくせ毛風の髪型を楽しめるあなたの髪をもっと好きになろう
今回は美容師が、天然パーマをくせ毛風のおしゃれな髪型にスタイリングする方法、ヘアケアをご紹介しました。
素敵にヘアアレンジされた「くせ毛風ヘアスタイル」は、本物のくせ毛を活かして表現できます!
そのために必要なのは、スタイリングの時のちょっとしたコツとヘアケア。
スタイリングの時には、保湿できるスタイリング剤を使いツヤのある質感を心がけてみましょう。
大胆に動きを出すことで、わざとセットしたかのようなパーマ風のくせに見せることができます。
くせ毛風の髪型には、美しい髪に整えることも大切。
くせ毛はダメージを受けやすくパサつきやすいため「補修」「保湿」ケアの徹底を。
くせ毛はくせ毛の正しい扱い方で、パーマ風に活かすことができるのです。
生まれ持った個性であるくせ毛。
個性を尊重し素敵に活かして、自分がウキウキできるくせ毛風の髪型をゲットしてみてくださいね。
4,900円(税込)〜
4,900円 (税込)
11,000円 (税込)