
美容室でのヘアカットの際に美容師が使うすきバサミ。
毛量調節のために髪をすくためのこの道具。みなさんは、すきバサミを使わない方が上手な美容師、というお話を聞くことはありませんか。
そこで現役美容師さんに、すきバサミを使ったヘアカットのメリットとデメリット、使わない人の方が上手って本当なのか、聞いてみました。
髪をすいてもらうときに失敗しないコツや、ボリューム調整についつい髪をすきすぎたときの対処法もご紹介します。
- ヘアメイクアーティスト
- Genki@geeeeenkii
- 渋谷CALAMARIの代表。
ブリーチやカラー、似合わせカットが得意。

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ヘアカットのときに美容師が使うすきバサミ、そのメリットとデメリット
美容室でヘアカットをしてもらうときに、美容師さんがザクザクと髪に入れるすきバサミ。
髪をすいてボリューム調整をするためのこのハサミを使うことで、どんなメリットがあるのでしょうか。
すきバサミを使う美容師さんより、使わない美容師さんの方が技術があるという噂の真偽と、すきバサミのメリット・デメリットを解説します。
美容師の技術とすきバサミは関係は?
すきバサミを使わない美容師の方が上手なのか、その答えは「ノー」です。
大切なのはすきバサミの使い方とタイミングで、カットのスキルが高い美容師でも、場合によってはすきバサミを使います。
すきバサミは、仕上げる髪型に合わせて使う、使わないを決めます。
たとえば、ショートヘアの襟足のボリュームを調整するときは、すきバサミを使った方が素早く綺麗に仕上がるのでよく使われます。
逆に根元や中間の髪、髪の毛の表面、前髪などにすきバサミは使わないことも。
これらの部分にすきバサミを使うと、髪をすきすぎてしまったり、見た目が悪くなってしまう可能性があります。
軟毛、猫っ毛などの髪質や、毛量が少なめの方にもすきバサミを使うことは少ないですし、逆に髪の毛の量が多い方の場合は毛量調節のため、髪をすく必要があるためすきバサミを活用することが多くなります。
お客様一人一人、髪質も違えば理想のヘアスタイルも違うので、臨機応変に対応しなければなりません。
すきバサミを使うメリット
すきバサミを使うと、以下のメリットが得られます。
- 毛量を均一に減らしやすい
- 毛先を馴染ませるのに便利
- カットが時短になる
毛量を均一に減らせて、一気に毛量を取ることもできるので、カット時間が短縮できます。
毛先を馴染ませるときにも、すきバサミは便利です。
すきバサミを使うデメリット
実はすきバサミを使ったカット、セニングには以下のようなデメリットもあります。
- 多用しすぎるとスカスカになる
- 上手く使わないと髪をすいた部分がくっきりしてしまう
すきバサミは一気に毛量を減らせるために、やりすぎるとスカスカになってしまう可能性があります。
髪をすいた部分とすかない部分の境目がくっきり出ることもあるので、髪をすく場合には注意しなければなりません。
すきバサミを使うと髪が傷むのでは?というご質問を受けますが、すきバサミが原因で極端に髪が傷むことはありません。
スッキリさせるためにも髪はすいた方が良い?
美容師が使うすきバサミのメリット、デメリットを紹介したところで、その使用目的である「髪をすく」ことは良いことなのでしょうか?それともあまりよろしくないことなのでしょうか?
美容師の視点から髪をすくときに注意すべき点を聞きました。
髪はすいた方が良い?すかない方が良い?
髪はすいた方が良いのか?すかない方が良いのか?というご質問について、その回答は正直なところ、「お客様次第・ケースバイケース」とのことです。
髪質や髪の状態、何よりどんなヘアスタイルにしたいかによって髪をすいた方が良いかどうかは決まるもの。
基本的におしゃれな動きのあるヘアスタイルには、髪をすく、またはレイヤーで段を入れる必要があります。
一切髪をすかない重めの髪型だと、確かにまとまり感を出すことはできる一方で、垢抜け感が出しにくくなるのでご注意ください。
髪の毛の量が多い方は髪をすいて、髪全体のバランスを取るようにしましょう。
くせ毛で多毛な方に多いのですが、重くすることでうねりを抑えたいそのお気持ちは分かります。
しかし、垢抜けない髪型になりがちなので、美容師に相談して毛量調節カットをしてもらい、おしゃれなヘアスタイルを楽しんでくださいね。
髪をすかない方が良いケースとは?
髪はすいた方が良い場合がほとんど、しかし、稀に髪をすかない方が良いケースもあります。
毛量が少ない、または髪をこれから伸ばそうとしている場合には髪はすかない方が良いです。
毛量がそもそも少ない場合には、髪をあえてすく必要がありません。
髪をこれから伸ばそうとしている場合、髪をきれいに伸ばしたいなら、あまり髪をすいたりしない方が良いんです。
きれいに髪を伸ばす場合は毛先を揃えるようにカット・調整、その後3ヵ月から半年くらいの間は毛先を切らないようにします。
そうすると、髪を綺麗に伸ばせますよ。
綺麗なロングヘアを目指すカット・オーダーについては別ページで紹介しているので、ぜひ一度読んでみてくださいね。
髪をすきすぎてしまった場合の対処方法&すかれすぎを防ぐコツ
おしゃれな髪型にしたり、軽やかさを出したりするためのコツは、バランスに合わせて髪をすくこと。
とはいえ、髪のすき過ぎはNGです。
髪をすき過ぎてしまうとパサついたり、表面に短い毛が出てきたりして、見た目も手触りも悪くなってしまうため。
髪をすかれすぎないためにするためのコツと、万が一、髪をすかれすぎてしまった場合の対処方法を解説します。
髪のすかれすぎを防ぐ美容室でのオーダー方法
髪のすかれすぎを防ぐためには、美容室でのオーダー方法が重要。
髪のすかれすぎを防ぐため、最初は「髪の量が多いので、髪をすいて少なくしてください」とは言わないこと。
こういうオーダーをしてしまうと、髪をすかれすぎてしまう可能性が高くなります。
美容室でオーダーをするときには、現在の髪の悩みと、どのようなヘアスタイルになりたいのかを詳しく説明しましょう。
理想に近いヘアスタイルの写真を持って行くのもおすすめ、ヘアカタログや、スマホの画面を見せていただくのでも大丈夫。
言葉で説明するよりも、実物を見せた方がより正確に伝わるので、試してみてくださいね。
すきバサミで髪をすかれすぎた場合の対処方法
髪をすかれすぎてパサパサになってしまったら、カットで修正します。
毛先がすかれすぎによってバラバラ・スカスカの状態になっているときは、まとまるようにカット。
毛先を揃えるようにカットするだけなので、髪の長さはあまり変えなくても修正可能。
毛先を整えてあげるだけでも、大分見た目は変わりますよ。
すぐに美容院に行けない場合はヘアオイルを
すぐに美容室に行けない場合は、ヘアオイルを使ってみましょう。
髪をすかれすぎた場合のお悩み、パサパサする、広がってまとまらないならヘアオイルで髪に水分と油分を補います。
髪にツヤやまとまりを与えてくれるので、ヘアセットも楽になります、ぜひ試してみてくださいね。
編集部セレクト
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すきバサミと美容師、まとめ
すきバサミのメリット&デメリット、使わない美容師の方が上手?という疑問について、現役美容師さんに解説してもらいました。
上手な美容師であっても、毛量調整が簡単にできたり、カット時間を短縮できるため、お客様のカットのご希望や毛量に合わせてすきバサミは使います。
髪はすいた方が良いかどうかは、お客様のカットのご希望次第ではあるものの、毛量調整しないままでは重たく垢抜けにくいことがほとんど。
美容師に希望の髪型を伝えて、相談しながら髪をすく量を決め、おしゃれで垢抜けたヘアスタイルを。
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